漆器の買取相場は?高価買取を目指すためのチェックポイント

繊細な装飾と上品な風合いが魅力の漆器は、扱いに注意が必要なため、いざ手放そうと思っても戸惑うことがあるかもしれません。割れやすさや価値の見極めが難しいことから、店舗に断られるケースもあります。
とはいえ、すべての業者が漆器の買取を敬遠しているわけではありません。蒔絵や螺鈿など技法や産地に特徴があり、保存状態が良好なものについては、査定対象となる可能性があります。
この記事では、漆器の買取相場や、少しでも高く売るために押さえておきたいポイントをご紹介します。納得のいく取引につなげるために、ぜひ参考にしてみてください。
漆器の買取相場

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以下の表では、主な産地や技法ごとの漆器における買取相場の一例をご紹介しています。保存状態や共箱の有無、作家名の有無などによって査定額は大きく変動しますので、あくまで目安としてご覧ください。
産地・技法名 | 代表的な品目 | 買取相場(目安) |
輪島塗(石川県) | 蒔絵椀・吸物椀など | 5,000円~ |
山中塗(石川県) | 汁椀・茶托など | 3,000円〜 |
会津塗(福島県) | 重箱・膳など | 2,000円〜 |
琉球漆器(沖縄県) | 螺鈿細工の小箱など | 7,000円〜 |
京漆器(京都府) | 菓子器・茶道具など | 10,000円〜 |
作家物・共箱付き | 銘入り蒔絵盆など | 15,000円〜 |
産地の伝統性や作家の人気、使用された技法の精緻さによって、査定価格は大きく左右されます。希少性の高い逸品であれば、数万円以上での取引となるケースも見られます。ご自宅にある漆器の価値を知りたい場合は、専門の買取業者に相談してみるとよいでしょう。
漆器を買取に出す方法

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蒔絵や螺鈿細工が施された漆器を手放す際は、適切な買取方法を選ぶことが大切です。以下に、主な売却ルートを紹介します。
- 百貨店や専門店の下取りサービス
- 総合リサイクルショップ
- 骨董・美術品に詳しい専門買取業者
順に詳しく見ていきましょう。
百貨店や専門店の下取りサービス
新たに高級食器や工芸品を購入する際、一部の百貨店や工芸品専門店では、古い漆器を下取りしてくれる場合があります。この制度は、購入時に同じブランドや作家ものを扱っていることが前提となることが多く、条件は店舗によって異なります。まずは購入予定の店舗に確認してみるとよいでしょう。
総合リサイクルショップ
漆器の状態や種類によっては、リサイクルショップでの取り扱いが難しいこともあります。とくに蒔絵や螺鈿などの繊細な装飾がある場合、価値を正しく見極められず、安く引き取られてしまう可能性もあるため注意が必要です。
ただし、美術工芸品に強いリサイクルショップであれば査定対象になることがあります。事前に取り扱いの有無を確認しておくのがおすすめです。
専門の買取業者
安心できるのは、骨董・伝統工芸品に特化した専門の買取業者です。漆芸に理解のある鑑定士や査定スタッフが在籍しており、技法や作家名、共箱の有無なども踏まえた適正価格での評価が期待できます。
また、多くの専門業者では宅配や出張での査定を受け付けており、費用がかからないことも多いため、初めての方でも相談しやすいのが特徴です。LINEやメールで写真を送るだけの簡易査定を導入しているところもあります。
フリマアプリ・ネットオークション
自身で価格設定ができるフリマアプリやネットオークションも一つの手段です。作家ものや希少性の高い作品であれば、専門業者より高額で取引されるケースもあります。
ただし、漆器は割れやすく、繊細な装飾を傷つけずに梱包するには丁寧な作業が必要です。さらに、説明不足や発送トラブルによって評価を下げられる可能性もあるため、手間や時間をかけられない方には不向きかもしれません。信頼性や手軽さを求めるなら、専門の買取業者を選ぶほうが無難でしょう。
漆器を高く売るためのポイント

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一見すると売却が難しそうに思われる漆器ですが、美術品や工芸品を扱う買取専門店であれば、適正な価格での買取が期待できます。さらに、以下の5つのポイントを意識することで、高額査定につながりやすくなります。
- 共箱や証明書を保管しておく
- 状態が良いうちに売却を検討する
- 日常的に手入れをしておく
- 湿気・直射日光を避けて保管する
- 複数の業者に見積もりを依頼する
順に詳しく見ていきましょう。
共箱や証明書を保管しておく
高価な漆器には、共箱(元の収納箱)や作家名の証明書が付属していることがあります。これらがそろっていることで、真贋や出自が明確になり、査定においてプラス評価がつきやすくなります。
特に、著名作家の作品や伝統工芸品認定品などは、付属品の有無が査定価格に大きく影響します。売却を考える際は、購入時の状態に近づけるように付属品も一緒にそろえておきましょう。
状態が良いうちに売却を検討する
使わなくなった漆器があれば、できるだけ早めに売却を検討するのが得策です。経年により傷みや変色が進むと、どんなに価値のある品でも査定額に影響が出る可能性があります。
特に共箱や付属品がそろっており、作家名がはっきりしている場合は、早い段階で専門業者に相談することで高価買取が狙えます。
日常的に手入れをしておく
漆器を少しでも高く売却するには、日頃の手入れが大切です。汚れや油分が付着したままだと、見た目の印象が悪くなり、減額される可能性があります。やわらかい布で乾拭きを行い、表面に傷をつけないよう注意しましょう。使用後すぐの洗浄と乾燥を徹底することで、美しい状態を保てます。
傷や欠けがある場合は修復も検討できますが、作家ものや伝統技法の品は、専門の修理業者でないと逆に価値が下がることもあるため、修理前に買取業者へ相談するのが安心です。
湿気・直射日光を避けて保管する
漆器は湿気や強い光に弱く、環境によって劣化が進む場合があります。特に蒔絵や螺鈿細工の部分は色褪せや浮きが起こりやすいため、通気性が良く直射日光の当たらない場所で保管するようにしましょう。
定期的に状態を確認し、箱や布で丁寧に包むことで、より美しい状態を維持できます。見た目の保存状態が良い品ほど、査定時に高評価を得られます。
複数の業者に見積もりを依頼する
適正価格での売却を目指すには、複数の買取業者に見積もりを依頼することがポイントです。業者ごとに得意とするジャンルや価格基準が異なるため、査定額にも幅が出やすい傾向があります。
オンラインでの簡易査定や出張査定を活用すれば、手間をかけずに比較が可能です。時間が許せば複数の相場を比較して、もっとも納得できる条件を選びましょう。
おすすめの漆器買取業者5選

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蒔絵椀や螺鈿細工の箱など、価値のある漆器を手放す際には、信頼できる買取業者を選ぶことが大切です。対応の早さや専門知識、買取ルートの豊富さなど、各社の強みはさまざま。ここでは、安心して依頼できる漆器の買取業者をご紹介します。
出張買取の足軽
「出張買取の足軽」は、伝統工芸品や美術品の買取にも注力している出張買取専門の業者です。螺鈿の箱や蒔絵の椀など、繊細で運搬が難しい漆器類も自宅で査定・引き取りが可能。24時間受付・スピーディーな対応が好評です。
豊富な知識を持つ査定員が在籍しており、独自の販売ルートを活かして相場以上の価格を提示できる点が強み。Googleレビューでも高評価を得ており、初めて漆器を売る方にも安心の対応です。
TAKAGAI
「TAKAGAI」は、年間50万点以上の豊富な買取実績を持つ総合リユース企業です。漆器をはじめとした和食器・工芸品の取り扱いにも慣れており、出張・宅配の両方に対応しています。
電話での即時相談のほか、LINEやメールフォームを活用した簡易査定も可能。高級漆器をまとめて処分したい方にもおすすめの柔軟なサービスが魅力です。
高く売れるドットコム
「高く売れるドットコム」は、上場企業が運営する信頼性の高い買取サービスです。漆器や陶磁器などの美術工芸品に特化しており、全国対応の出張・宅配・店頭買取から選べます。
査定に必要なのは、作家名や共箱の有無、写真など。最短当日に査定額の案内が受けられ、手続きもすべて無料です。安心して利用できる仕組みが整っているため、初めての方にもおすすめです。
アシスト
「アシスト」は関東を中心に、静岡や茨城エリアまでカバーする地域密着型の出張買取業者です。蒔絵や螺鈿細工など細かな技法を見極められるスタッフが査定を担当し、LINEやWebから気軽に査定依頼ができます。
漆器の買取実績も豊富で、状態の確認が難しい場合でも、事前に電話で相談可能。自宅にある他の美術品や骨董品とあわせて査定してもらうこともできます。
プリフラ
「プリフラ」は、漆器や骨董品のほか、幅広いジャンルの品物を扱う買取業者です。即日訪問可能な地域もあり、査定から現金化までのスピード感が魅力です。
査定スタッフは専門研修を受けており、蒔絵や螺鈿といった技法への理解も深く、適切な価格評価が可能です。他社で断られた漆器でも買取対象となることがあるため、気になる方は電話やLINEで問い合わせてみるとよいでしょう。
漆器の買取に関するよくある質問

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ここでは、蒔絵や螺鈿細工といった漆器の買取について、よくあるご質問にお答えしていきます。
古い漆器でも買い取ってもらえるのでしょうか?
時代を経た漆器であっても、保存状態や技法、作家名によっては買取対象となることがあります。特に蒔絵や螺鈿など、職人の技術が光るものは評価されやすく、箱や栞が残っていれば査定にプラスとなる可能性もあります。
一般のリサイクルショップでは断られる場合もありますが、美術工芸品を扱う専門業者であれば査定・買取に対応していることが多いため、まずは確認してみるとよいでしょう。
欠けや傷があっても売れますか?
多少の傷や剥げがある漆器でも、希少性が高いものや有名作家の作品であれば、価格がつくことがあります。ただし、状態が良くないと買取価格は下がる傾向にあります。修復可能な程度であれば、補修を検討する価値はありますが、修理費用のほうが高くなる場合は注意が必要です。
独自の再販ルートを持つ専門業者であれば、難あり品でも引き取ってくれるケースがあります。まずはメールやLINEなどで状態を伝えたうえで、買取可能か相談してみましょう。
自宅から出せない場合はどうすれば?
漆器の中には、重箱や大振りの飾り盆など、壊れやすく持ち運びに注意が必要な品もあります。梱包や移動に不安がある場合は、出張買取を行っている業者に依頼するのが安心です。「出張買取の足軽」など、24時間対応の業者であれば、玄関先での査定から引き取りまで対応してくれます。
まとめ
大切な漆器を少しでも良い条件で手放すには、普段から丁寧に扱い、埃や汚れを溜め込まないことが大切です。共箱や栞などの付属品を揃えておくことも査定額アップにつながります。また、作家や産地、技法の詳細がわかる場合は、事前に情報を整理しておくとスムーズに査定が進みます。
たとえ状態に難があっても、販路を多く持つ業者であれば価値を見出してくれる可能性があります。他店で断られても諦めず、複数の業者に相談してみるのが賢明です。「出張買取の足軽」では、漆器をはじめとする伝統工芸品にも対応しております。経験豊富なスタッフが、ご自宅での査定を通してご納得いただける買取価格をご提示いたします。24時間いつでも受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。